未来を当てず、先に分岐条件を決める

悲観・基準・楽観の3シナリオを作る

30秒要約

一つの予算値へ賭けるのではなく、契約数・単価・変動費など結果を大きく動かす前提を選び、3つの整合した世界を作ります。各シナリオに兆候と行動を結びます。

公開日:2026年8月18日 更新日:2026年8月18日

仕事の場面

こんなときに使う

A社は2026年度計画を作成中です。原価上昇と価格改定後の解約率が読めず、営業利益の一点予測では意思決定できません。

考える順番

手を動かすステップ

  1. 主要ドライバーを三つ以内にする

    契約数、単価、1拠点あたり変動費など、結果に直結する前提を選びます。

    残すもの:シナリオ共通の計算式

  2. 世界観をそろえて計算する

    悲観だけ原価、楽観だけ売上を見るのではなく、同じ項目を3列で比較します。

    残すもの:3シナリオのPLと必要資金

  3. 兆候と行動を予約する

    どの数字が見えたら採用・投資・値上げを変えるか決めます。

    残すもの:月次指標と条件付きアクション

例で確認する:A社2026年度の営業利益レンジ

状況

悲観は950拠点・月2万円・変動費1.3万円・固定費8,800万円、基準は1,050拠点・月2.08万円・変動費1.27万円・固定費9,000万円、楽観は1,150拠点・月2.1万円・変動費1.24万円・固定費9,400万円です。

考え方

営業利益はそれぞれ約マイナス820万円、1,206万円、2,468万円になります。契約数と解約率だけでなく、在庫・売掛金の増加も別途資金計画へ反映します。

結論

月次契約数が1,000未満なら採用延期、1,100超かつ欠品率2%未満なら倉庫投資を進める条件を置きます。

よくあるつまずき

  • 3シナリオを売上の上下だけで作り、原価や必要資金の整合を取らない。
  • 楽観・悲観の数字を置くだけで、兆候を見た後の行動を決めない。

3分ミニ演習

A社の基準シナリオを、前提から営業利益まで計算します。

  1. 売上を契約数×単価×12で計算する。
  2. 変動費と固定費を引く。
  3. 悲観へ移る兆候と、そのときの行動を書く。
回答例を見る(先に自分で考えてから開く)

1,050×2.08万円×12=2億6,208万円。変動費は1,050×1.27万円×12=1億6,002万円。固定費9,000万円を引き営業利益1,206万円。契約数が2か月連続1,000未満なら採用を延期し、在庫発注を下げる。

参考・出典